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消費者が「この商品が欲しい」と思ったとき、次に調べるのは「どこで買えるか」です。しかしこの問いに即答できる企業は多くありません。当社の調査では、取扱店舗に関する問い合わせを受けている企業が48.4%に達する一方、自社商品がどの店に配荷されているかを把握できていない企業が43.7%を占めました。
本記事では、小売4業態の利用者1,200名に聞いた「来店前の情報収集行動」と、メーカーをはじめとするtoC商材を扱う企業の担当者279名に聞いた「取扱店舗に関する運用と課題」、2つの独自調査の結果から、需要と受け皿のギャップを整理します。
本ページではその一部をご紹介します。複数回答の設問は回答者数ベースに換算して表示しています。
調査1. 消費者調査
【調査テーマ】
来店前の情報収集行動
【対象】
スーパーマーケット/ドラッグストア/ホームセンター/家電量販店の各利用者
【サンプル数】
各業態300名(計1,200名)/20〜50代の男女
【実施時期】
2026年1月
調査2. 企業(メーカー)調査
【対象】
メーカーをはじめとするtoC商材を扱う企業の販促・マーケティング、営業、商品企画、情報システム等の担当者
【調査テーマ】
取扱店舗に関する運用と課題
【サンプル数】
279名
【実施時期】
2026年6月
来店前に確認したい情報を尋ねた設問で、「在庫」に相当する項目を選んだ割合を業態別に並べると、単価との相関がはっきり出ました。家電量販店では60.0%、ホームセンターでは55.3%と半数を超えます。

一方で注目したいのは、低単価・高頻度の業態でも3人に1人が在庫を知りたいと答えている点です。ドラッグストアで33.3%、スーパーマーケットで32.7%。日常的に通う店であっても、「行って買えなかった」という事態は避けたいと考えられていることがわかります。
項目文言は業態ごとに異なります(例:家電量販店「商品在庫の有無」、スーパーマーケット「特定の商品の在庫状況」)。
各業態で最も多く選ばれた項目を見ると、優先順位は一様ではありません。

スーパーマーケットでは「今日のチラシ・特売品の情報」が81.7%、ドラッグストアでは「クーポン・キャンペーン情報」が77.0%と、販促・お得情報が突出しています。家電量販店では在庫が1位(60.0%)ですが、ホームセンターの1位は「クーポン・キャンペーン・チラシ」56.3%で、在庫(55.3%)は2位です。
つまり、最寄品では「今日のお得情報」、買回品では「買えるかどうか」が来店の判断材料になっている、という構図です。同じ「店舗情報」でも、業態によって出すべき情報の優先度が違います。
消費者からの問い合わせは「在庫」の言葉で届きます。しかしその問いは、実際には2つの階層に分かれています。

① 取扱(配荷)=その商品を扱っている店はどこか
② 在庫=その店に、今あるか
消費者は②の言葉で尋ねますが、それは①が分かって初めて答えられるものです。そして②のリアルタイム在庫は小売各社とのデータ連携が前提になるため、メーカー側が自社データだけで対応できるのは①です。
まず埋めるべきは①取扱(配荷)の情報、というのが本調査から導かれる結論です。
スーパーマーケットの利用者に、特売品や目当ての食材が売り切れていた場合の行動を尋ねました。最多は「その日の購入を諦める」58.0%、次いで「別の商品で代用する」53.0%です。

売り切れは購入機会の消失にとどまりません。半数以上が代替品を選ぶということは、棚の上で競合商品にスイッチされる可能性を意味します。メーカーにとっては、需要が消えるだけでなく、その需要が他社に移る局面でもあります。
この設問は「どのような行動をとりますか」=意向を尋ねるものです。
同じ設問で見過ごせないのが、「店員に入荷予定やバックヤード在庫を聞く」が14.7%にとどまることです。7人に6人は、何も言わずに代替品を選ぶか、その日の購入をやめています。
問い合わせという形で表面化しないため、企業側は機会損失が起きたこと自体を認識できません。売れた記録は残りますが、売れなかった記録は残らない。これが「取りこぼしが放置されやすい」構造的な理由です。
ブランドを指名して探しに来た消費者が買えなかったとき、その行動は3つに分かれます。単一回答で尋ねているため、経験者は必ずいずれかに該当します。
購入自体をやめる層、複数店舗を回る層、その場でECに切り替える層。この3つの比率は、メーカーの機会損失を見積もる際の基準になります。内訳はダウンロード資料に掲載しています。
3つの内訳を資料で確認する
メーカーをはじめとするtoC商材を扱う企業の担当者279名に、取扱店舗に関する問い合わせを受けることがあるかを尋ねると、「頻繁にある」14.3%、「時々ある」34.1%で、合わせて48.4%に達しました。消費者側の需要は、すでに問い合わせという形で顕在化しています。
ただし前章のとおり、消費者の多くは問い合わせをせずに代替品や他店へ移ります。届いている48.4%は、探しても分からなかった人の一部にすぎない、と考えるのが妥当です。
問い合わせを受けている担当者135名に対応方法を尋ねると、「自社Webサイトの店舗検索システムを案内」が45.2%で最多でした。しかしほぼ同数で「電話やメールで個別に調べて案内している」が44.4%と続きます。

1件ごとに営業担当や小売店へ確認する運用が、いまも残っているということです。消費者は「今すぐ知りたい」のに待たされ、社内では属人的な確認作業が発生する。顧客体験と業務負荷の二重の問題になっています。
3番目に多い「取扱店舗一覧(テキストやPDF)を案内」34.8%も、更新のたびに差し替えが必要で、最新性の担保が難しい形式です。
なぜ即答できないのか。配荷データの社内管理方法を尋ねた結果が、その答えを示しています。

基幹システムで一元管理できている企業は30.5%にとどまり、「特に管理していない」18.6%、「わからない」19.4%、「卸・代理店任せで把握していない」5.7%を合わせた43.7%が、配荷の実態を把握できていないと回答しました。
「どこで買えますか?」に即答できない原因は、Webサイトの作り方ではありません。社内に正しい配荷データが揃っていないことが、案内を止めています。
同じ調査で「消費者に買える店舗をスムーズに案内するために、今後強化したいこと」を尋ねています。要望の第1位は、多くの想像とは違うものでした。
あわせて、運用課題として何が挙がったか(回答者の6割超が何らかの課題を認識)と、メーカー主導の送客施策がどの程度実施されているかも集計しています。いずれもダウンロード資料に掲載しています。
調査結果を踏まえると、対応は次の順序で進めるのが現実的です。Webサイトの改修から始めても、社内のデータが揃っていなければ公開する情報がありません。

最終段階の在庫のリアルタイム表示は、小売各社との在庫データ連携が前提になります。まずは第3段階まで、つまり「①どこで扱っているか」を出せる状態が現実的な目標になります。ここまでは納品データと自社の運用だけで到達できる範囲です。資料では各段階で必要になるデータと確認事項を整理しています。
NAVITIME Location Cloud の商品取扱店舗検索は、店舗データと商品データの紐付けを含む一元管理と、消費者向けの検索画面を一つの仕組みで提供します。自社で店舗を持たないメーカーでも、納品先・販売先データから利用できます。
本記事で扱ったのは、両調査の一部です。ダウンロード資料では、全設問の結果と対応の4段階ごとに必要なデータを41ページにまとめています。
4業態別の検索ニーズ 全項目(各業態7項目・上位3項目以降を含む)
指名来店で買えなかった場合の3つの分岐と、その比率
取扱店舗データの運用課題の内訳
メーカー主導の送客施策の実施状況と、取り組む理由
2つの調査が示すギャップの対比
担当者の要望ランキング
対応の4段階と、各段階で必要になるデータ
巻末:調査設計・設問一覧・分母
「うちの商品はどこで買えますか?」という問い合わせ対応に工数がかかる
配荷データが営業とマーケティングで分かれており、全体像が見えない
Web広告やSNSの反響を、店頭の売上につなげたい
取扱店舗の一覧をテキストやPDFで運用しており、更新が追いつかない
小売店・バイヤーとの商談で使える根拠データを持っておきたい
\ 全41ページ /
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複数回答の設問は回答者数ベースに換算して表示しています。業態ごとに設問・選択肢文言・分母が異なるため、業態をまたぐ数値の合算はしていません。
出典:NAVITIME Location Cloud 調べ
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